<最怖>この世で最も怖い話まとめ

眠れなくなるような怖い話をまとめています

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<最怖>友達

俺が小学生だったときの話。

 

俺の住んでた町は広いけど、
その分人の密度が少ない過疎った街だった。

 

で小学校が町の中心にあって、
学校が少ないから
あっちこっちの地区から子供が通ってた。

 

まだ変質者がどうの、防犯ベルがどうの、
って頃じゃなかったからみんな友達2、3人で下校してた。

 

遠い子で1時間かけて徒歩で通ってたかな。

 

冬とか暮れるのが早いから遠い子は
部とかにも入らず一気に帰った。

 

山道だったり、
普通の舗装された道路でも街頭なんか無いからね。

 

集落の明かりを目指して、
2、3人で帰ってたわけ。

 

今は通学班とか組んでるのかな。

でも中にはそういう友達がいない子がいるわけね。

俺の同じクラスにもそういう子がいた。

仮に<K>と呼ぶ。

その子はちょっと知恵が遅れてる子だったけど
養護学級とか出なくて普通学級に通ってた。

でも、やっぱり地区の遊びグループには入れなかったのね。

で、帰りはいつも徒歩30分の道を一人。

田舎だし、子供が知的障害だから、
って親が車で迎えにいったりとかはしなかった。

東門から出る俺は西門にむかう<K>を
ときどき見かけたけどたいてい1人だったなあ。

ある日の道徳の時間、
先生が言ったんだ。

「最近、寄り道をしている子がいるらしいですね」

って。

みんなドキっとした。

そりゃみんなちょっとは
ゲーム機が豊富な家でちょっと桃鉄やるとか・・・してた。

でも、いつもはそんな事黙認してくれてる。

先生は続けた。

「別に、暗くならないうちは友達の家によってもいい。
でも、危ないところに遊びにいく子がいる。
それはやめなさい。」

危ないところ?

その話の真意を知ったのは、
今度は友達の噂話からだったんだ。

「あのさ、<K>だよ。
あいつ、帰り道、橋の下で遊んでんだ。」

確かに、<K>の家の方角には、
ちょっと大きな川が流れていて、
最近出来た新しい橋と、
となりに古い橋が架かっている。

新しい方は街頭があるけど、
古い方にはそんなものはない。

石造りの古い橋だ。

橋のしたには河川敷が広がっていて、
一応階段があってそこにいけるようになっている。

河川敷は子供の身長くらいの草が茂ってるが
橋の真下は光があたらないのか、
ちょっとした空間が出来ている。

昼にはちょっとした秘密の遊び場みたいな感じで
マルイのエアガン持って水面を撃ちにいったりしてた。

<K>はそんな遊びに来た事は無かったが。

だけどそれは新しい方の橋の話だ。

<K>は古い方の橋の下にいたそうだ。

聞けば同じ地区のやつらは帰りに新しい方の橋から
<K>っぽいやつがいつも古い橋の下にいるのを見ていたそうだ。

子供は馬鹿だなーとか思って放っておいてたんだけど、
親にその話をしたらえらく気にして学校に通報したんだそうな。

<K>は昼に職員室によばれていった。

でも、<K>はその寄り道をやめようとしない。

<K>が帰ろうとしたとき、
先生が話しかけたのを聞いた。

「友達と遊ぶのは大事だけど、
危険なところで遊ぶのはもうだめだからね。」

釘をさされてる、

俺はちょっと笑ってしまった。

だけど、なんか違和感があった。

あいつは、いつも一人でいるんだ。

それに橋の下にいたのも
<K>ひとりって聞いたのに。

もちろん、いくら注意されようとも
それから<K>が寄り道をやめることは無かったんだ。

祭りの夜。

俺は友達と友達の家にいた。

祭り囃子が聞こえる薄暮の中みんなで花火とかして、
普段出来ない夜遊びを楽しんでた。

花火が終わり俺たちはその家に一晩とまる事になった。

「俺、<K>の友達、みたんだ。」

一人が、唐突に話し始めた。

見てはいけないものをみた、
そんな言い方だった。

おそらくあまりの気味悪さに
ずっと胸にしまっていたのだろう。

「あいつ、橋の落書きにむかって楽しそうに話してた。いつも」

みんな一瞬しんとなった。

夕暮れ時。

カナカナ蝉がなくころ。

<K>はいつも「友達」といたのか。

ある冬の日ついに最悪の事が起こった。

街の防災無線が子供の行方を捜している。

<K>がいなくなったんだ。

あまりに遅いので親が学校に連絡したところ
とうに帰った、といわれたのだ。

折からの強い雨

公務員の俺の親父にはリンリン電話が舞い込み、
コートを着て長靴を履いて出て行った。

顔を知ってるか、ときかれて
俺は親父の車に乗せられた。

行く先は当然川だ。

既に先生や近くの同級生、警察・・・

台風みたいに人が集まってた。

でも結局<K>は見つからなかった。

河川敷にも何も無い。

ただ、橋桁には赤いペンキでマルが描かれ、
その中には人の顔のような落書きがあったのを覚えている。

「行方不明」の貼紙も色あせた頃。

その落書きも消されたのか、
もうあとかたも無かった。

それだけの話だ。

友達。

ひょっとして<K>は今、
その友達と一緒にいるのだろうか。
 
また明日の19時にお会いしましょう。