<最怖>この世で最も怖い話まとめ

眠れなくなるような怖い話をまとめています

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<最怖>封印

○県○市から
車で小一時間程の距離にある山の中に廃病院がある。

取り壊し作業の途中で放置されたままで、
危ないから近づくなと親から言われていた。

興味はあったが
自転車で行くにも距離はあるし、
山の中という事もあり
行ったことはないまま俺は引っ越した。

中学のクラス会があり、
俺は久しぶりに○市に戻ってきた。

特に仲の良かった友人A、B、Cと
昔話に華を咲かせていると
いつしか廃病院の話になった。

俺が引っ越した後も
放置されたままになっているそうだ。

誰かの提案で
これから行ってみようということになった。

一番近所のAが車を出すことになり、
懐中電灯、非常食のうまい棒、塩、
はぐれた時の為の笛を人数分用意して
俺たちは廃病院に向かった。

途中、調子の悪くなったナビのせいで
車ごと崖から落ちそうになったり、
トンネルの中なのに雨が降ってたりしたが
なんとか廃病院に辿り着いた。

廃病院は思っていたよりもずっと小さかった。

3階建てで広さは25m程。

小学校にあるプールの大きさくらいだろうか。

心霊スポットにありがちな落書きが
壁にびっしりと書いてある。

暴走族の仕業だろうか?

難しげな漢字で意味はわからない。

建物の周りに張ってあるフェンス代わりと思われるロープを潜り、
護身用に落ちていた鉄パイプを拾って俺たちは中に入った。

人の気配はなく、
暴走族もホームレスもいないようだ。

病院の中は何もなかったが、
さすがに俺たちの口数は減っていった。

病院の1階を進みながら
建築関係の仕事をしているBが
ぶつぶつとつぶやいた。

この程度の大きさの建物なら
取り壊しにそれほど金がかからない。

取り壊し途中で放置されてる意味がわからない、と。

実際、窓ガラスは割れていたが
建物自体は工事をしていた跡すらない。

特に興味をひかれるものはなく、
俺たちは2階に上がった。

2階を進みながらAが
「そうか」と口を開いた。

「解体作業中で危ないってのは、
ここに近づけさせない為の口実か」

「あ、俺も親からそう言われてた」

と、俺。

手術室でもあれば盛り上がったのかもしれないが、
本当に何もなく、
病院だったのかどうかも怪しく思えてきた。

「なんで親はあんな嘘までついて
ここにこさせなかったんだろうな」

とC。

拍子抜けしながら俺たちは3階に上がる。

3階にも特になにもない。

全ての部屋を見て回ったが何事もなく、
建物の端まで来た。

「あれ?」

とBがまたぶつぶつとつぶやく。

「3階だけ広さが違う
奥にもう一部屋あるはず」

「さすが建築関係」

とA。

「マジ?隠し部屋?」

と俺。

だがその入り口を探すまでもなく、
行き止まりの壁が薄いべニア板だと気付いた。

軽く叩いてみると明らかに壁ではなく、
奥に空間があるのがわかる。

「どうする?」

とA。

「さすがに壊すのはなぁ~」

と俺。

「なんかいろいろおかしいし」

とB。

「でもどうせ取り壊すんだし・・・」

とC。

鉄パイプで小突いていると、
あっけなくべニア板が奥へ倒れた。

その先は明らかに雰囲気が違った。

空気が一気に濁ったのがわかる。

壁に病院の外壁にあったものと
同じような落書きがびっしりとされていた。

やはり難しくて読めない。

奥にあったのは椅子が一脚。

その下には黒い染みがひろがっていて
周りに千切れたロープ。

「なんだここ?」

とおどけてAが言ったが
異様な雰囲気にのまれ声が上ずってる。

「なんか、ヤバくね?」

とB。

「もう出ようぜ」

と俺。

誰からともなく自然に早足になり、
いつの間にか全力疾走。

途中

「待ってよ~」

とCの声が聞こえたが、
我先にともつれるように走り、
何度か転びつつも建物の外に出た。

フェンス代わりのロープを潜り、
車まで辿り着くとCが口を開いた。

「封印なんだ」

「え?」

と俺、A、B。

「あの壁の文字とロープは封印なんだよ」

とCが続ける。

「俺が必死に止めたのに
お前たちは聞かずに中に入っちゃって・・・
俺は怖くてどうしても中に入れなかったんだ
でも無事に戻ってよかったよ」

「え?入らなかったって・・・」

顔を見合わせる俺とA、B。

とにかくここから離れようと車に乗ろうとすると、
病院から笛の音が聞こえてきた。

俺の首から下げてた笛が無くなっていた。

また明日の夜にお会いしましょう。